
Last Updated: 14 8月 2025 3. アメリカでの生活に順応する 【コラム:見る前に跳べ】
これまでのアメリカ生活の中で、自分が日本人・アジア人であることに関連した、何となく気まずい雰囲気というのを何回か経験してきました。それらは意図的な悪意があってのことではありませんが、でも「何故?」と思ってしまうことが多々あります。
ある時、ホテルのレストランで給仕係が私たち(その時私は他の日本人と一緒でした)を指して「オリエンタル」という言葉を使っているのを耳にしました。何かの理由で私たちの民族性について語らなければならないのであれば、「アジア人」と呼んでほしい、私たちはペルシャ絨毯ではないのでと、その時はそっとその給仕係に耳打ちしました。
その対極にあたる経験として、「この街で一番好きな日本料理屋はどこ?」から始まって「『もののけ姫』と『千と千尋の神隠し』のどっちが好き?」とか「日本人ってどうしてそんなに礼儀正しいの?」まで、日本に関する質問を何から何まで私に尋ねる過度に熱心な人たちも多く存在します。(ちなみに私の回答は「まだ見つけていません」「千と千尋の神隠し」「日本人だっていくらでも無礼になれますよ」です。)
また時々あるのが、誰か他の日本人を、日本人であるという理由だけで、私に紹介しようとする人たちがいることです。日本人であること以外に共通の話題がないと、ぎこちなくなってしまいます。
でもご心配なく。好奇心を持ってもらう方が、無関心でいられるより、あるいは偏狭でいられるよりよっぽど良いことだと思います。自分の意思でアメリカに移住した私は、異文化間でお互いを理解し合う最初の一歩は好奇心にあることを十分理解しているので。ピース✌️
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