Last Updated: 23 10月 2025 18. 白雪姫 【コラム:見る前に跳べ】
皮膚ガンのリスク増大に関する認識が、意識的に日焼けすることを防いでいる一方で、ここアメリカでは一般的に日焼けした肌は魅力的、健康的でアクティブなライフスタイルを象徴するとみなされています。しかし日本では、特に女性は白い肌に執着しています。
白い肌は日本で長年、美と地位に関連付けられてきました。それは太陽の光にあたらないことを意味し、外に出て畑で働く必要のないことを示唆しているからです。浮世絵では、雪のように白い顔をした女性たちが描かれてきました。
化粧(ファウンデーション)は白い粉と書いて「おしろい」とよばれています。歌舞伎の女形も顔を真っ白く塗り立てます。白い顔に加えて、引き目・鉤鼻・おちょぼ口が、女性の顔に好まれる特徴であると考えられていました。
その当時から比較して、引き目・鉤鼻・おちょぼ口は人気がなくなりましたが、白い肌はいまだに日本の美意識で重要な位置を占めています。「色の白いは七難隠す」ということわざまであります。凄い。ずいぶん多くの欠陥が見逃されることになります。美白商品に人気があるのは、これが理由でしょうか。
伝統的な日本の結婚式で、花嫁は白無垢を着て、白い綿帽子または嫉妬の角を隠す角隠しをかぶります。白い衣装を着る理由は、花嫁が新郎の家族の色に染まることができるように、と言われています。
以前、ハローキティについての記事を書きましたが、キティちゃんは雪のように白いネコです。サンリオによると、ハローキティに口がない理由は、「見た人の気持ちに合わせて表情が決まるように」とのこと。キティちゃんが白い理由は、もしかしたら、見た人の色に染まることができるように、かも知れません。何と賢いことでしょう。
しかし、お間違いなく。白い肌の内側で、日本人女性はかつてないほど強くなっています。彼女たちは、白馬に乗った王子様を待ってはいません。問題は、日本人男性がこの新しいパラダイムを受け入れることができるか否かです。それは、これから明らかになっていくことでしょう。
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