13. 幸運をお祈りします 【コラム:見る前に跳べ】

日本人にあなたの宗教は何ですか、と尋ねると、おそらく宗教はありません、という回答が返ってくるでしょう。しかしその中には台所に神棚がある人もいれば、折々に神社やお寺に行く人、結婚式やお葬式など人生の節目を神社仏閣で行う人もいるはずです。そのことを指摘しても、やはり宗教はありません、と彼らは主張するでしょう。

私もその一人です。私は自分が宗教的だとは思っていません。しかし、日本で育った過程で何度も神社やお寺に通って、お賽銭箱に小銭を投げ入れ、家族の健康や学問成就、その他諸々についてお祈りしてきました。

子供の頃、神社とお寺が違うということを意識していませんでした。神社は神道、お寺は仏教と関連しています。神社には大抵(時には複数の)朱色の鳥居があり、お寺には瓦の屋根が付いた山門があります。

神社には大抵、自然界の要素や動物に関連するさまざまな神々が祀られています。私のお気に入りは、狐と稲を祀った稲荷神社です。子供の頃、この狐の像を怖いけれど同時にカッコいいと感じていました。

お寺や日本の道端にはお地蔵さんがいます。お地蔵さんは、子供と旅人と迷子になった魂を守ってくれます。お地蔵さん、特に赤いよだれかけをしたお地蔵さんは、何だか気味が悪いと私は思うのですが、これは聞かなかったことにしてください。

神道と仏教は日本で長い間、調和して共存してきました。神道はしばしば、出産や結婚など日常生活に関連し、仏教は来世と死に関連しています。どちらも、哲学的かつ組織化された宗教というよりも、実際的な生き方(と死に方)を象徴しています。そこで日本人は自分たちを「宗教的ではない」と宣言しています。もしこれが矛盾していると感じるとしたら、日本文化を理解するにはまだまだ長い道のりが待っています。

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