18. フィードバックは段階的に【コラム:幸せになろうよ – a joyful life】

16「フィードバックの環境を整える」では、友人にフィードバックをした後に「急がず、時間をおいて考えてみて」と伝えたところで終わりました。それから1ケ月ほどたった頃に、彼が訪ねてきました。彼の説明を聞きつつ、要所要所で質問したところ、

「簡単な話だ。どうして分かってもらえないのか理解できない」

と不満を漏らしたので、

「語り口が直接的かつ直線的すぎて、それまでの雰囲気を壊している」

と私のフィードバックを伝えました。ここで、一つのドアが開いたと感じました。このドアは、お互いの理解に通じるドアです。また、彼が繰り返したreflection (この場合は「反省する」ではなく「注意深く考える」の意)という言葉を使い、文章が「説得」に傾いている部分をreflectionの共有に変えることを提案したところ、ピンときたようで、二つ目のドアが開きました。

フィードバックは、相手の心にひっかかっているものが比較的簡単に取り外せるものであれば、一回ですみます。しかし、相手が何かを強く信じていて身動きがとれない(変えられない)と思える場合には、数回に分けるのが賢明です。その場合、最初のフィードバックでは50%を目指すのがよいでしょう。その後はさらに残り50%の半分の25%の達成を目指します。うまくいき、75%から80%まで到達できたら、残りのすり合わせは比較的容易になります。今回、似たようなプロセスを経て、ある程度の合意に達しました。

言い換えますと、相手がよく考え感情的にも深く取り組んできたものについてフィードバックを提供する場合は、一回ですべてを伝えないことが肝要です。

さて、あるコーチングプログラムが完了した後に短いレポートを書きました。これをJapan Intercultural Consultingの社長のロッシェル・カップに送り、フィードバックを求めました。その結果、私が「現在の弱点」の一つとして挙げたものを、彼女が肯定的な意味(強み)として受け取ったことが分かりました。確かに今日の弱みは明日の強みを生み出すチャンスとなり得るのですが、レポートを受け取るお客様の誤解を招かないように修正しました。

物事を伝えるという作業は、相手があってこそできる作業です。ですから相手の存在に感謝しつつ作業することが大事だなと、いつも思います。「こんなことで協力を頼むのは」とためらうこともありますが、フィードバックを依頼することで、その人とのつながりが強化されるという良い点があります。ですから大事な場面の前には、目的とポイントを共有した上でフィードバックをもらうことをお勧めします。

フィードバックの提供に慣れるとともにスキルアップされたい人は、まずはフィードバックを求め、受ける練習をしてみましょう。受け手の心理や心情を体験することで、あなたのフィードバック提供に磨きがかかります。どうぞお試しを。

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