スタートアップ企業はイノベーションの未来だとよく言われます。でも、どのようにして成り立っているのでしょうか。

業界のプレイヤーたち

スタートアップの生態系における主なプレイヤーは、これもまたスタートアップ(startup)。そして、その設立者(founder)です。でも、そもそもスタートアップとは何なのでしょうか。小さな会社はすべてスタートアップだという人もいれば、スタートアップと称するには一定の条件を満たす必要があるという人もいます。スタートアップとは、小さな会社でありながら、巨大なビジネスになることを目指す会社でなければなりません。そのために、事業をスケール(scale)し、革新的な何かを開発して市場を破壊(disrupt)します。

このスケールと破壊を可能にするために資金を出すのが、エンジェル投資家(angel investor)とベンチャー投資家(venture capitalist)です。エンジェル投資家は、友達や家族(friends and family)、あるいはアクセラレーター(accelerator)であることもあり、たいていは起業の一番最初に必要となるシードマネー(seed money)を出します。一方、ベンチャー投資家は、機関投資の最初のラウンドであるシリーズA(Series A)の資金調達に出資します。

スタートアップと投資家があまねく目指しているのは、ユニコーン(unicorn)として知られる驚異的に成功する会社、すなわち評価額(valuation)が10億ドル以上に達する会社の仲間入りをすることです。

イノベーションと製品開発

イノベーションと製品開発は、次のステップです。スタートアップは、技術やビジネスモデル(business model)を洗練させて、プロダクト・マーケット・フィット(product-market fit)を実現しようとします。顧客のペインポイント(pain point)を見つけてその問題を解決するためによく取られるアプローチのひとつが、リーン・スタートアップ(Lean Startup)です。このアプローチを取る会社は、最初のシンプルなバージョンの製品、すなわちMVP(minimum viable product)を開発して、顧客に見せ、リアクションを調べます。こうして得た顧客からのフィードバックに基づいて、MVPを改良するイテレーション(iteration)のプロセスを行った後、その成果を顧客に見せて、さらに改良を続けていきます。このプロセスでどうやらこの製品は成功しそうにないという見通しが浮上するようなら、その会社はピボット(pivot)を行って、別の問題点や市場セグメント(market segment)をターゲットにしたり、特定の機能に特化したりすることが考えられます。

最終目標

スタートアップが成功すれば、事業は指数関数的な成長(exponential growth)を遂げ、ホッケースティック型の成長曲線(hockey stick shaped growth curve)を描くでしょう。さらなる投資ラウンド(investment round)を経て、会社を新たな高みへと引き上げ、最終的にはIPO(initial public offering)か大手企業から買収されてイグジット(exit)することができます。でも、そこまで成功しなければ、アクハイヤー(acqui-hire)しか選択肢はないかもしれません。大手企業に買収されるものの、その目的は人材を雇い入れることだけ、というパターンです。それすらかなわない場合は、会社を清算(liquidate)することになってしまいます。こうなった場合、起業家はせめてフェイル・フォワード(fail forward)することで、失敗の経験から学び、その知恵を次なる新しい事業の基礎として役立てていくことができます。

* This article originally appeared in Teikoku News.

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Rochelle Kopp
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