日本企業の中国での新卒者雇用

日本企業の外国人雇用について

日本企業の中国での新卒者雇用の動きが活発化している模様だ。「日本本社採用」を武器に企業が直接中国で優秀な人材を確保するというのだ。私どもの顧客の一社は、すでに10年ほど前から中国の大学に直接訪問して、優秀な新卒者を本社で雇用するリクルート活動を展開していたが、多くの企業がその流れに飛び込み始めたということだろう。実際、日本企業の動きを見ていて、近頃非常に変化した一つが外国人雇用だと思う。「優秀な人材なら、日本人社員なみの待遇を与える」という姿勢が珍しいものではなくなってきている。そんなの当り前ではないか、と思わないで欲しい。今でも貧困と差別に苦しむ外国人労働者がいなくなったわけでは決してない。

外国人雇用の問題で、もう一つの大きな変化の流れは、「優秀な外国人」の範囲が、中国、インドのITエンジニアだけではなく、東南アジアや中央アジア、中近東などを視野に入れ、配置する職場も法務や人事、営業などに広がりを見せていることだ。それらができるのはまだ少数派だとしても、日本企業において画期的で新しい現象であるのは間違いない。