河合江理子氏は、ハーバード大学に入学した当初、口数の少ない学生でした。試験で良い成績を取るための日本式の英語教育を受けてきて、完ぺき主義者になっていたためです。フランスにあるINSEAD(インアシード)のMBA(経営学修士)過程に進学して、フランス語を短期に学ばなければならない状況に直面して初めて、読む、書く、話す、聞くのバランスが重要であること、そして間違えることを恐れてはいけないということに気付いたそうです。
その後、国際決済銀行(BIS)や経済協力開発機構(OECD)でキャリアを築くなかで、日本人のグローバル化に対する反感は、アングロサクソン的な熾烈な資本主義をグローバル化だと考えている点に根ざしていると思うようになりました。しかし実際には、ヨーロッパには様々な資本主義のモデルが存在し、各国の文化も根強く残っています。
このため、高いコミュニケーション能力を身に付けるには、様々な文化を理解することが重要です。相手の国の政治や歴史だけでなく、日本の政治や歴史や文化についても説明できる能力が必要だと、川合氏は訴えています。
さらに川合氏は、日本が小学校に英語教育を導入したからといって、子供が日本語が話せなくなると心配すべきではないとしています。ただし一方で、母語で論理的に書いたり話したりすることは教えなければならない、それができなければ他の言語で論理的に物事を考えることもできなくなってしまうからだと説明しています。河合氏は、今でも英語のプレゼンテーションやインタビューに際して、原稿や質問を暗記するようにしているそうです。そうすることにより、聴衆や相手とアイコンタクトが取れるようになり、感情を通わせられるようになるためです。
毎日声に出して練習し、それを楽しむことで、英語の「筋肉」が付くと、川合氏は説いています。
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