31. 優先搭乗のご案内【コラム:見る前に跳べ】
日本で飛行機の搭乗を待っている際、あることに気がつきました。現役の軍人、特別な介助を必要とする乗客、小さなお子様連れの家族、そして忘れてはならない「エリート会員資格」を持つ特別な方々など、特定のグループを対象とした「優先搭乗」の案内を耳にすることには慣れています。
日本では、自衛隊の現役隊員が優先搭乗できるというアナウンスはありませんが、「妊娠中のお客様」に対して優先搭乗を案内するアナウンスが行われています。このアナウンスは私に印象を与えました。米国ではこうした案内を耳にした記憶がないからです。
気になったので調べてみました。米国では、多くの航空会社が、医学的な理由で搭乗に時間を要する乗客や特定の座席を必要とする乗客を対象に優先搭乗を実施しており、このサービスは搭乗口で申し出れば妊婦にも広く適用されています。ただし、妊婦を対象として一律かつ自動的に優先搭乗を行うという規定は、一般的には設けられていません。
日本ではどのような仕組みになっているのでしょうか?妊娠していることを証明する必要があるのでしょうか?厚生労働省が2006年に導入した「マタニティタグ」については聞いたことがあります。これは、お腹の中の赤ちゃんが描かれたピンク色のハート型キーホルダーで、周囲に妊娠中であることを知らせ、電車での優先席の利用や緊急時の支援を受けやすくするためのものです。
公共の場でマタニティタグを身につけることに抵抗や不安を感じる日本人女性もいます。個人的には、全員ではなく「一部の」女性だけがそう感じているという点に驚きを覚えます。そもそも、妊娠しているかどうかは個人情報であり、他人には大きなお世話だからです。さらに言えば、そうしたタグは、場合によっては遠回しな攻撃(パッシブ・アグレッシブ)の表れと受け取られかねないのではという懸念もあります。
ANAのウェブサイトを確認したところ、「出産予定日まで28日以内の乗客は、搭乗前に診断書を作成し、当日空港に持参する必要がある」と記載されています。米国の航空会社でも類似の規定があるのか気になり調べてみたところ、やはりありました。多くの航空会社で、出産予定日まで4週間(28日)以内の場合、医師の診断書や証明書の提示が求められます。その診断書は通常、出発の48〜72時間以内に作成されたものである必要があります。
こうした事情を知り、私は妊婦の方々に対して改めて深い敬意を抱いています。彼女たちは、身体的な負担に加え、空港の搭乗口でのアナウンスや、妊婦であることを示すタグの有無をめぐって、周囲の人々がどう接すべきか戸惑う場面にも向き合わなければならないからです。少子化がますます進む日本において、こうした優先搭乗のアナウンスは、妊婦の方々に特別な配慮と支援を行うことが不可欠であるという考えを反映しています。お母さんとなる皆さん:奇跡を宿すあなたは強く、たくましく、そして美しい存在です。頑張ってね。
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