Last Updated: 14 8月 2025 5. もう東京にはいない 【コラム:見る前に跳べ】
自分の祖国でない国の文化に真に溶け込むにはどうしたらよいのでしょうか?難しい質問だと思います。私の場合、それはアメリカのポップカルチャーに没頭することでした。
「クラシック」の範疇に入るテレビ番組を次から次へと観ました。「Get Smart」「I Love Lucy」「I Dream of Jeannie」「Mork & Mindy」「Taxi」「Twilight Zone」など、数えたらきりがありません。映画もたくさん観ました。「Casablanca」「A Streetcar Named Desire」「The Graduate」「It’s a Wonderful Life」「Annie Hall」そして忘れてはいけないのが「The Wizard of Oz」。
これらのテレビ番組や映画の力を決して過小評価することはできません。誰かが「every time a bell rings」と言うと、その人は私が「an angel gets its wings」と続けることを当たり前に思っています。「Pay no attention to the man behind the curtain!」は、ドロシーとその仲間の冒険を知らないと無意味です。「cone of silence」は、マックスとチーフがその下でドタバタしているのを観たことがないと、何のことだかさっぱり分からないでしょう。
では、これらに相当する日本のテレビ番組や映画は何でしょうか?サザエさんがまず頭に浮かびます。それから、ドラえもん、ひみつのアッコちゃん、8時だヨ!全員集合、笑点。映画では、七人の侍、東京物語、羅生門、砂の女、お葬式などでしょうか。
テレビ番組や映画の文化的意義はどこにあるのでしょうか?それらはなぜか文化を理解する重要な手掛かりとなり、疎外感を薄めてくれます。ドロシーがカンザスにいないことに気付いたように、私はもう東京にはいません。でも私はドロシーのように「我が家にまさるところはない」とは言えないでしょう。黄色いレンガ道をたどることは、あまりにも魅力に溢れているので。
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